「アメリア相談室」
第１６回
●先日ちょっとした心霊体験をしました。
夜、ふと目がさめると、急に布団をもう1枚上からかけられたような圧迫感を感じました。
そして枕元にははっきりと人の気配……。
布団をかぶった状態のまま動けなかったので、姿は確認できなかったのですが、何かがそこにいらっしゃいました。
朝起きてから家族に聞いてみましたが、誰も私の部屋には来ていなかったそうな……。
さて……このようにこの世ならざるものとうっかり出会ってしまった時、どんな対応をすればいいのでしょうか？
巫女であるアメリア姫ならきっといい対処法をご存知なのでは!？
あと、ついでにリナさんに質問です。
お姉さんから聞かされた怪談の中で一番怖かった話はどんな話ですか？
（はまりや）
アメリア「対処法……やっぱりラ・ティルトですか」
リナ「あ。でも相談者さんの世界だとそのあたりの術使えないらしいし」
アメリア「そうなんですか……なら、そういうものを払える人に頼むとか引っ越すとか。
でなければ、一切気にしない、ですかね」
リナ「……最後のは解決策になってないよーな……
まあ、この相談文からだと一時的なものっぽいから、その対応もアリかな、とは思うけど」
アメリア「それでリナ、お姉さんから聞いた怪談の中で一番怖かったのってどんな話です？」
リナ「どんな、って言われても……なんか、姉ちゃんから聞いた怪談ってどれもこれもめちゃめちゃ怖かった、って記憶しかなくて。
話の中身はおぼえてないのよねー」
アメリア「……それはひょっとして……怪談ではなくてお姉さんが怖かったのでは……？」
リナ「……！ それだぁぁぁぁっ！」
●２０ウン年生きてきて今更ながらに気づいた悩みです。
聞いてくださいプリンセス＆リナさん。
うっかり何かに夢中になっていたりぼーっとしていると呼吸をするのを忘れます。
道理で苦しくて倒れたりするわけだ！
ちなみに母も時々息するの忘れた！とぜはぜは苦しんでるので遺伝かと思われるんですが何か解決策はないもんでしょうか。
（かないろ よりみ）
リナ「いや」
アメリア「いやいや」
リナ「いやいやそれはどーなのかと。とゆーかもーちょっと早く変だと気づけ。」
アメリア「集中時に息を止めるというのは普通の人でもありますけれど、ぼーっとしている時まで、それも倒れるまでというのは……
真面目な話、アメリア相談室じゃなくてお医者さんにご相談なさった方がいいような気がします。
呼吸器系は命に直結する問題ですから」
リナ「うん。同感」
●私はスレイヤーズを知った10年前から、ずーっとガウリイさんのようになりたいと思ってきました！
剣の腕とか、オーガ並みの体力とか、何もかもが心の師匠！
そこで剣道を習ったりしてなんとか野生のカンを手に入れようともがいてみましたが、体力も視力も彼のようにはなれず、なかなかうまくいかないものですね。
しかし最近になって、別な意味でガウリイさんに近づいてきてしまったのです！！
接客業を仕事にしていますが、お客様の顔・依頼内容・問合せ事項云々……
……３分前のことが記憶にありません……。
……誰だっけ？ 何だっけ？ そんなこと聞かれたっけ？？？
部分的に近づけたのは嬉しいといえば嬉しいのですが、仕事に支障がないとはいえず……。
アメリアさん！ リナさん！ いや何より誰よりご本人のガウリイさんに伺いたいです！！
……ボケとうまく付き合うにはどうしたらいいですか・・？？？
（みっさ）
リナ「とりあえずメモを取るくせをつけてみたらどうかと思うんだけど」
アメリア「けどよくありますよね。そのメモをなくす、ってオチ」
リナ「いやいや。これはメモそのものに頼るんじゃなくて、メモした、という行為を記憶と連動させて、記憶を強化させるわけ。
単語なんかの書き取り練習がこれね。
ポイントは、必ず手書きでメモること。目的はメモそのものじゃなく記憶の強化なんだから、そこは手を抜かないよーに」
アメリア「けど、いつもメモができる状況とは限りませんよね」
リナ「まーね。相手に見えない所で、指先で字を書いてみる、って方法もあるけど。
人の顔と名前を一致させるのは……まあがんばれ。」
アメリア「結局精神論っ!?」
●こんにちは。
アメリアさんに質問なのですが、特定の何かを操ったりする事ってできますか？
普通は出来ないみたいですが、人望でクラゲや青虫を操られる御姉様をおもちのアメリアさんなら、何か、とてつもないものを操れそうな気がするのですが……
（ニマ）
アメリア「何をおっしゃってるんですか。そんな非現実的なこと、できるはずないじゃあありませんか。
……どうしたのリナ？」
リナ「……あ。いや。そーよねー。そんなヒゲンジツテキなこと、できるわけないわよねー。
……で、アメリアのお姉さんって……？」
アメリア「そんな話、聞いたこともありませんけど。
相談者さんが何か勘違いされてるんじゃあないかと思いますけど」
リナ「……そ……そーよねー！ かんちがいよねー！ あははははははは！」
●最近、久しぶりに『スレイヤーズ！』を読み返しました。
そしたら、１５歳当時のリナさんを『子供』と評するクラゲ氏の気持ちがわかってしまいました。
だって中学３年生。そりゃー保護しなきゃとも思うでしょう。
しかし当時の記憶を思い返せば、オトナのこーゆー思想がウザいのもわかります。
年齢を重ねていくのは避けようがないですが、子供の気持ちを理解したまま大人になるには どうしたらいいでしょうか。
このままでは忘れてしまいそうな気がします。
（むーてん）
リナ「こどもぢゃないっ！」
アメリア「まあまあ。忘れることがいけないのではなく、思い出そうとしなくなることがいけないんだと思いますよ」
リナ「くっ！ アメリアがなんだかいいセリフっぽいことを言おうとしてるっ！
このままじゃあ大変なことにっ……！」
アメリア「なりませんっ！
人は本質的に、他人のことを完全に理解することはできません。
けれど、理解しようと努力することはできますし、そういった誠意によって埋まる部分もあるはずです」
リナ「つまりは結局、相手を一人の人間として見る、って立場が重要ってことね。
あ。でも。
『いつまでも子供の気持ちを持ち続ける』っていうのをダメな大人の言い訳にしてる人がいるけど、そうはならないよーに」
●アメリアって極悪人だよね、と友達に言われたのを否定できませんでした。
だって友情だ団結だ言って袋叩きにするし正義は勝つ、だから証拠は見つかると言って事情も聞かず裏も取らずに赤の他人成敗しに行くしと心当たりが多すぎて……。
（一瞬、アメリ○と言う国が頭を過ぎりました）
どうすればよかったでしょうか。
（いつでも憂鬱）
アメリア「まず、悪とは何か、という所から話さなければいけないようですね」
リナ「けど善だの悪だのなんて立場や価値観で変わるもんでしょ？」
アメリア「ええ。ではなぜ立場や価値観が違えば善悪が変わるのか。
それは、善悪というのは人間の社会秩序を守るか壊すか、というものだからです」
リナ「お偉いさんの都合、ってこと？」
アメリア「そういう面もありますけど、もう少し根本的な話です。
衣食住すべてを完全自給自足できる人はほとんどいません。
社会というのは、役割分担、専業化による効率アップ、金銭などを介した交換取引によって、より多くの人が効率良く恩恵を受けることができる構造のことです。
それに貢献するものを善、維持に害をなす者を悪と呼んでいるわけです」
リナ「なるほど。で、悪、つまり社会システム維持に害を為すものを排除するのが、正義と呼ばれる行為だと？」
アメリア「そんなところです。
ですから社会構造が違えば善悪の基準も変わるのですが、私欲のために人を殺す、といった、社会構築の根本部分を否定する行為が認められる社会は成立しません。致命的に矛盾しますから」
リナ「なるほどなるほど。
で、いっしょけんめい話をそらしてくれてるところ悪いんだけど、袋叩きの方はともかく、証拠もなしに他人を成敗っていうことに対する言い訳は？」
アメリア「うっ……！ それは……その……わたしにも若かった時がありましたから！」
リナ「若さのせいにしたっ!?」
●はじめまして。 アメリアさん、リナさん。
わたしは最近、
「見つめ合うと素直におしゃべり出来ない」
という歌詞の意味が解り共感できるようになってきました。
アメリアさん、リナさんは共感した歌詞はありますか？
（EL−WIND）
リナ「え？ 対人恐怖症？」
アメリア「違うと思います。
相談者さんの世界とこっちの世界とでは、違う歌が流れてるんでしょうけれど。
最初に聞いた時にはよくわからなかった歌詞が、何かを体験してから聞くとよくわかる、というのは時々ありますね」
リナ「本とかでもよくあるわね。そーゆーこと。
人の感性って始終変化してるから、昔に出会ったものと改めて触れてみると、新発見とかあるのよねー」
「Lina通信web」の目次に戻る
『めが・ぶら』のTOPまで戻る