「シルフィールの懺悔の部屋」
第１５回
●去年の3月31日まで保育士でした。4年間勤めました。
人生初の担任は1歳。4人担任で20人の子どもを見ていました。
今年、初担任の子達が今年卒園です。が、それを待たずに、精神的、体力的にどうしても耐えられなくて退職しました。
せめて最初に見た子達の卒園までは……と頑張りましたが、最後までかわいい子どもたちの成長を見ずに逃げ出しました。
卒園式にはそっと参加させていただくつもりでしたが、保護者の方より謝恩会への招待状をいただきました。
0歳から見てくれた先生方皆さんに参加してほしいと書いてありました。
もちろん参加させていただきます……が……
子どもたちや保護者の方には面と向かって謝罪なんてできませんのでここで懺悔します。
最後まで見てやれなくてごめんなさい。いい担任じゃなくてごめんなさい。
頼りない担任でごめんなさい。
私を担任の一人としてみてくれてありがとう。
「あーしぇーしぇー」と呼び続けてくれてありがとう。
謝恩なんてとんでもない。私のほうこそ、喜びをありがとう。
こんなダメ担任ですが、参加する資格はあったのでしょうか？？？
（夕羽）
シルフィール「もちろんです。いえ、資格どころか、参加しなければならなかった、とさえ言えるかもしれません」
リナ「え？ 義務？」
シルフィール「義務というより誠意、ですね。
子供たちに対しての。
もし参加を見合わせていれば。
子供たちの中には、『先生はもう自分たちのことを忘れてしまったんだろうか』と誤解をして傷つく子もいたかもしれません。
けれど相談者さんは参加されて、先生はみんなのことを忘れていないよ、と態度で示されたのです」
リナ「なるほど。選択は間違ってなかった、ってわけね」
●春です。
いかなごのくぎ煮香る季節です。
毎年、親が手作りのいかなごのくぎ煮をタッパーいっぱい送ってきてくれます。
ホカホカご飯にのっけて食べるいかなごのくぎ煮。
醤油とザラメの甘辛い味にショウガ独特の風味が絡み合い……美味です。
しかし、一人暮らしの私には量が多いのです。
頑張って半分くらい処理するのですが、飽きてきて冷蔵庫の奥深く眠らせてしまい……。
気がつけば半年以上経ち……。
コワくなって……。
いままでごめんさい。
今年こそ完食します。
（ネーブルのえるばん）
シルフィール「おいしいけれども量が多くて食べきれない。時々そういうことはありますね」
リナ「え？ あたしそーゆーの一切ないけど。
とゆーかこれってただ単に、全部食べればいいだけの話でしょ？」
シルフィール「……無限にひろがる胃袋を持つ人の意見はさておいて。
知り合いの方にある程度おすそ分けするか、ご実家に、送る量をやや少なくしてもらうよう頼む、といったところが妥当でしょうか」
リナ「あとは、単にごはんにのっけるだけじゃなくて、食べ方にバリエーションをつけてみる、とかね」
●悔やんでも悔やみきれません。
僕は最近までスレイヤーズをほとんど知りませんでした。（唯一リナさんの名前だけ知ってる状況）
そのため、DVD-BOXの宣伝で一瞬映ったゼルガディスを見て、某SF映画のフォースを使う緑の肌の賢者と勘違いしてしまったのです！
スレイヤーズファンの友人たちにゼルガディスの名前を聞くときも、その某賢者に似ているとしか説明できず彼らを困惑させる始末……。
（その後、部室にあったNEXTのＣＤジャケットを指差すことでやっと通じましたが）
神様リナ様シルフィール様！こんな僕は救われますか……？
P.S. ちなみに今はそのゼルガディスとゼロスのファンです。
（五十嵐るの）
シルフィール「ちろんです。
はじめて出会ったものに最初から詳しい人などどこにもいません。
恥じる必要など何一つとしてありません」
リナ「そーそー。ガウリイだって出会った頃はゼルガディスの名前をおぼえられなかったわけだし」
シルフィール「……リナさんも、ですよね？」
リナ「うっくっ……！ あ……あれは、最初は敵として出会ったから、相手の気持ちを乱すためにわざと名前を間違えて呼んだのよっ！」
●ええっと……ネット世界ではかなり氾濫しているであろう二次創作のことで懺悔します。
世界観とか武器とかキャラクターの性格とかにもツッコミどころは満載なのですがその中でもどうしてもお詫びしなければいけないことがあります。
その昔、プリンセスアメリアの姉ではないかと噂の立った某女魔道士とプリンセスが同じ場で出会ったというのに何の感慨もなく物語を進めたにも関わらず物語の途中で某女魔道士が妹のことをリナ様に語るという、話が一瞬かみ合わない場面を二つ作り出したことを懺悔いたします。
たとえ二次創作であろうと自分だけが楽しむものであろうとＷＥＢ上で公開されているからにはストーリーとして繋がっていないことはマズイことだと思いますので懺悔いたします。
でも、スレイヤーズ全巻も含めて神坂先生作品を全て新刊で揃えてきましたからお許しください。
え？ どんな話かって？
それはまあ知らない方が幸せと言うこともありますので気になさらないようお願いします。
（ＧＬＯＲＩＡ）
シルフィール「……話の内容は多少気になりますが……
物語を作るとつじつまの合わないことが出てくることもあるでしょう。
相談者さんはそれを自覚し、反省しておられるわけですから、それは即ち成長の足がかりとなるでしょう」
リナ「話の内容は気になるけど、それは置いといて。
つじつまの合わない、矛盾する部分をどうつじつまを合わせるか、あるいはどう見せることによって矛盾を目立たなくするか。
そこらへんがウデの見せ所、ってことね」
●最近だんだんとツッコミが激しく冷たくなってきました。
ボケの人、ツッコミの神様ごめんなさい。
もう少し優しく、ホットなツッコミを目指します。
（河田 優妃）
リナ「なるほど。で、シルフィールの信仰するツッコミ神は何と？」
シルフィール「信仰してませんから！ そんな神様！
私に神託を下されるのはスィーフィード様ですっ！」
リナ「神託っていうのがどーゆーイメージなのかは知んないけど、別に、頭の中に竜が出てきて『わしゃスィーフィードじゃが』とか言うわけでもないんでしょ？
なら、なんでそれがスィーフィードだってわかるわけ？」
シルフィール「それは……確かに、なんとなく、としか申し上げようはありませんけど……
神々しさというか絶対感というものが圧倒的ですから、スィーフィード様に違いないだろうな、と。
私のイメージの中に浮かぶのは、かりそめに人の形を取られたものだと思いますけど……
いつも優しい笑みを浮かべていらっしゃる金髪の美しい女の子で、なぜかトゲつきハンマァを持っていらっしゃいます」
リナ「（ガクガクブルブル）しる、しる、しるひーる、たぶん、それ、ちがう。なんか、ちがう。」
シルフィール「この懺悔の部屋に関する神託を受ける時はそんな感じですけど。
なんでそんなにおびえていらっしゃるんですか？」
リナ「なんでもないなんでもない。」
シルフィール「……？
まあともあれ、たしかにツッコミ慣れすると、芸風が先鋭化するというかツッコミがどんどんキツくなっていきがちですが、場所や相手やテンポなど、状況に応じてホットとクール、強弱を使い分けるのが理想です。
決して楽な道ではありませんが、どうかがんばってください」
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