2.穴掘りは 盗賊団と やりましょう
GM ……とか雑談してる間に、ヌクレドの洞窟の近くまで来ました。
「この先じゃ」っつーことで。
クルス 早いなぁ。
GM 川沿いに道があるようなところで、洞窟のある辺りは採石場みたいな感じだと思っていただきたい。
クルス そこだけ、ちょっと岩肌がむき出しになってるかな、と。
GM そうそう、そんな感じ。洞窟の入口は、崩れて埋まっちゃってますけど。
ラーズ 中にいる人、無事じゃないんじゃないの?(笑)
GM その入口のあった辺りには、野盗が10人ほどたむろしている。
女魔道士に吹っ飛ばされたときもSPモードだったから、時間がたって復活したんだろうってことで(笑)
ウォルター それを遠巻きに見てるってことか、オレらは。
ラーズ このまま黙って見てたら、この人達が勝手に掘り返してくれないかなー?
アリステア 掘り終わったところで、不意打ちでどっかーん、と。
クルス それじゃ、正義の名のもとに、しばらく様子を見てましょう(笑)
GM しばらく様子を見てるとですねえ、
「どーするー?」
「そのうち何とかなるだろ」
「中から掘り返してくれるかもしれんし」
「とりあえずメシでも食うかー」
「うんうん」
とか言ってて、ぜんぜん掘り返す気は無さそうです。
ラーズ ……なんて日和見なやつら……
クルス メシを食うということは、立ち去る様子があるんでしょうか?
GM いや、とりあえず荷物を下ろして……
ウォルター 洞窟の前で風呂敷ひいて「お弁当ですよー」?(笑)
GM まさにそういうノリで、そのうちチキドンチキドン宴会が始まります(笑)
クルス おいおーい!(笑)
アリステア それじや、ここで思いっきり大きい呪文ぶちかまして、脅して掘らせるってのは?
ウォルター スマートなやり方じゃないと思うけど、まあ……
クルス 今は方法うんぬんを言ってられる場合じゃないですから、誰か相手が死なない程度の呪文で……
アリステア じゃあ、『覇王氷河烈(ダイナスト・ブレス)』でも(笑)
クルス おーいっ!(笑)
ラーズ もっと平和的に……
アリステア 『氷霧針(ダスト・チップ)』ですか?
ラーズ ぜんぜん平和的ちゃうわー!!(笑)
ここはあたしが平和的に『眠り(スリーピング)』でいこうかと。
でも攻撃魔法やりたいんなら、ゆずるけど。
アリステア ゆずってくれるなら、思いっきりやっちゃうけど(笑)
クルス えーと、とりあえず『眠り』で眠らせて、縛り上げておいてから、目の前で示威行動に何か大きい呪文ぶちかまして、言うことをきかせるというのはいかがでしょう?
ラーズ あ、おっけー。
GM 戦闘モードには突入してませんから、『眠り』かけるなら成功判定だけしてください。
呪文はD100振って00が出たときだけファンブルの失敗で、それ以外は成功ですんで。
ラーズ 09。
ウォルター あぶね〜、もう一転がりしてたら00(笑)
GM 本当は、[干渉力+D6]勝負するんですけど、まあ今回は振るまでもないでしょう。
ザコの盗賊連中はチキドンチキドンやってる最中にパタッと寝てしまいました(笑)
クルス 寝てる間に近付いて縛り倒してしまいます。
ウォルター 足もしっかりと縛っておこう。よっこらせ。
GM ザコ10人はいっせいに縛り上げられてしまいました。
ところで、このロープはどこから出てきたんだろう?(笑)
ウォルター こんなこともあろうかと、あらかじめ用意してあったんだってことで(笑)
ラーズ 拷問係は誰かに任せるから。
クルス やっぱり威圧感の高い人に……
アリステア はい、一番高いです(笑)
GM ピンクハウスにガイコツのアクセサリー着けた、アリスとか言うおねーちゃんに拷問されるのは、かなり怪しいシチュエーションのような……(笑)
……ところで、全員まだ眠らされたままなんですけど……
ラーズ 『眠り』で眠らされてる人って、殴ったら起きる?
異界黙示録 起きるでしょう。
ウォルター じゃ全員起こしてまわりますか?
クルス 誰か一人起こして、この中で一番偉い奴を聞き出す。で、そいつを人質にとって、残った奴を働かせる。
ラーズ 悪どい(笑) おぬしも悪よのう。
GM あれ、[正義的魅力度]高かったんでは……?(笑)
ウォルター でもねえ、こんな呪文一発で片付いたようなやつら、全員下っ端だと思うんですけど。
ラーズ とりあえず誰か起こしてくださいよ。
ウォルター じゃ適当に一人選んで喝を入れますか。ハッ!
GM 「チキドンチキ…………あれ?」
ウォルター そこからかーっ!?(笑)
GM 「はっ!? 私は何で縛られてるんでしょう?」
クルス 貴様ら悪のルルイエ団の一党だなっ?
GM 「そーだが、それがどーかしたか?」
ラーズ この中で一番偉い人は誰? みんなザコ?
GM 「確かに我々は名もないザコA・B・C・D・E・F・G・H・I・Jだが」(笑)
ウォルター あれ? ザコ1・2・3・4・5・6・7・8・9・「俺は補欠だ!」じゃないの?(笑)
GM あ、それいいなあ。それ採用。背番号0を見せて「俺は補欠だぁ!」(笑)
(注:これは『秘密戦隊ゴレンジャー』の野球仮面の回のネタ)
クルス うーん、奥が深い(笑)
アリステア じゃあ、1番あたりを起こして……
クルス 1番が誰か訊く。この中で一番権力を持っているのは誰だ?
GM 「……ってーと、いつも乾杯の音頭をとっているあいつだろーか」
ウォルター お前らはいつもこんなことしてるのかーっ!?(笑)
GM 「そんなこと言われても、しがない下っ端の楽しみっつったら、これくらいしかないもんで。早く名のあるキャラクターになりてえなぁ……」 (笑)
クルス 首領は洞窟の中なんだな?
GM 「いや、ひょっとしたら外出していたかもしれない。少なくとも何人かは、どっかに出かけてたはずだから」
ウォルター お前らは全部で何人くらいいるんだ?
GM 「えーっと、だいたい30人くらいだったかな?」
ラーズ 単純計算であと20人はどっかにいるってこと?
クルス 埋まっているここ以外に、何か出入口になるようなものはなかったのか?
GM 「知ってたら、最初っからそっちに行ってるって。オレ達は入口の警備ばかりやらされてたから、中の構造がどうなってるのかもよく知らないんだ」
クルス ということは、おまえ達にしても、ここの入口が開かない困ったことになるわけだ。
GM 「だからオレ達は、とりあえずの策として、現実逃避に走ってたという……」(笑)
アリステア やめーっ!(笑)
ラーズ 平和的に話し合ってみたら、一緒に掘りましょうってことにならないかな?
クルス うん、ここは一時休戦ということで。
ラーズ ……戦ってないけど……
クルス ……いや、でもいきなり眠らせて縛り倒したんでは……
ラーズ あそこでいきなり攻撃呪文じゃなかっただけ、ありがたいと思ってほしい。(笑)
クルス ありがたいか〜?
GM 「ありがたいとは思うよ。ちょっと前に来たねーちゃんには、いきなり吹っ飛ばされたからな」(笑)
クルス いずれにしろ、ここはひとつどうだ。
ウォルター 一緒に手と手をたずさえて。
ラーズ みんなで掘ろーっ。
クルス でも、ここで全員の縄をほどいたら、絶対に襲いかかってくるよな。
ウォルター では最初の予定通り、示威行動にどでかい呪文一発かましましょうか。
アリステア じゃあ『覇王氷河烈(ダイナスト・ブレス)』を(笑)
クルス 先に全員を叩き起こして。
ウォルター ふん! ふん! ……!(喝を入れている)
GM 「チキドンチキドンチキ……あれ?」(笑)
ウォルター それはもういいっちゅーんじゃー!!(笑)
クルス かくかくしかじかというわけで、洞窟の入口を掘り返すために、おまえ達の力を借りたい。
しかし、全員の縄を解いたら、おまえ達が襲ってくるかもしれない。
そこで、俺達の力の本のわずかの部分を見せてやろう。
アリステア ほんのわずかの部分(笑)
ラーズ すごいはったり(笑)
アリステア じゃ、1番アリステア、『覇王氷河烈』いきます!
一同 おおーっ!(拍手)
GM 「おお〜っ、ぱちぱちぱちぱち」……縛られてるから拍手は口で言ってます(笑)
アリステア あさっての方向に向かって、おりゃ!
GM 『覇王氷河烈』なら何か目標を決めてもらわないと……
ウォルター そういやラルスじいさんは付いて来てるわけ?
ラーズ 帰っちゃったんでしょ?
GM いや、たぶん近くの茂みにでも隠れてるんでしょう。
ラーズ ……怪しい……
ウォルター なら、『覇王氷河烈』は、じいさんにかけてみるってのは?(笑)
クルス ……近所に1本や2本大きい木があるでしょうから、それを砕いてみるとか。
GM いいですよ。そこそこの太さの木はありますから。
アリステア じゃ、一番太い木めがけて……
GM この場合ダメージはいいから、成功判定だけしておいてください。
アリステア あっぶなーい、09(笑)
GM 何であんたら09の目しか出さんのやー!!(笑)
ともかく『覇王氷河烈』がかかったなら、大木はコキコキーンって凍って、バリーン! ですね。
「ひゅーひゅー、ぱふぱふどんどんどん、いーぞねーちゃんもっとやれー」
クルス そこでびしっと指差して、逆らえばあーなる、と言う(笑)
GM 「うっ!!」
どきどきどきどき。だらだらだらだらだら。
「何でもおっしゃってくだせえ、にいさん、ねえさん」(笑)
クルス 1番以外の9人の縄は解いて、逃げた奴からあーなる、全員が逃げたら1番があーなる、と木を指差す。
ウォルター さー、働け働けいっ!
クルス 男二人は見張りも兼ねて、土木作業を手伝います。
ラーズ あたしとアリスちゃんで、縛った奴を転がしてー。あ、好きそうだから任せてあげる(笑)
ショートソード貸すから。
アリステア ええっ? じゃあ、ふっふっふと笑いながら、舌でぺろっと刃をなめる(笑)
GM てことで、2番から「俺は補欠だ」までの9人がエイコ〜ラと……
ウォルター ♪ル〜ルイエだ〜ん〜エイコ〜ラ〜♪(『究極超人あ〜る』の土木研究会の歌の節で)
GM ……と歌いながら、さわやかな汗を流しつつみんなで穴を掘っている。
……ところで、どうやって掘ってんだ?
ラーズ つるはし。
GM ……いったいどこから人数分のつるはしが……(笑)
ウォルター こんなこともあろうかと、あらかじめ……
GM ……用意してるわけねーよ……(笑)
ま、SPモードだしそのあたりは黙認するけど。
クルス 『振動弾(ダム・ブラス)』とか使ってもダメでしょうかねえ?
GM 埋もれてる入口の辺りは、もろくなってますから、『振動弾』使って穴開けても、すぐまた崩れちゃうでしょう。
ウォルター そういうわけで、地道にお仕事エイコ〜ラ……
GM けっきょく男二人は一緒に働いてるわけですか。
クルス ある程度の距離をおいて。近くにいていきなり組み付かれると困るんで。
ラーズ 働け働け〜! はっはっは見てるだけ〜。
GM そうやって穴掘りをしてると、地鳴りにも似た音が聞こえてきました。
クルス 地鳴り? 急いで洞窟から離れるように、作業中のみんなに指示します。
ウォルター みんな離れろおー!
GM 二人が左右にどけた瞬間に、鉄砲水のごとく洞窟の中から大量の水がざっぱーんと吹き出してきて、入口を塞いでいた大量の土砂と一緒に下っ端2から0番は流されていってしまいました。
一同 えーっ?(笑)
GM 下っ端達は川まで流されて「わ──────あぁぁぁ……」とドップラー効果(笑)
ウォルター さよーならー(笑)
GM 水がひけると、洞窟の入口はちゃんと開いてます。
ウォルター らっきー。
ラーズ 地下水脈でもあったのかな。
ウォルター いや、それとも中から何かの呪文で……
アリステア 『水竜破(シー・ブラスト)』あたりで?
GM 『水竜破』は水面がないと。
ウォルター そういえば水系の精霊魔術で最強の呪文に、こういうのがあると聞いたことがあるような……(笑)
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